次亜塩素酸水

次亜塩素酸水

アルコールの入手が困難であるため、安価な消毒剤を使用したい。 アルコールと並んで、政府推奨の次亜塩素酸ナトリウム水溶液は殺菌作用が強く、物への消毒に推奨されているが、アルカリ性のため、手指に使用できず、漂白作用があるため、服へ付着しないよう注意が必要である。

次亜塩素酸の殺菌作用を利用し、手指に使用でき、漂白作用がなく、手指消毒薬を安価に作成する方法である。本来は、食塩水や希塩酸水を電気分解して作成するが、作成難度が上がる為、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を中和して作成する。この方法は、強アルカリ性のハイターを使うこと、塩素ガス発生の危険がある為、作成には十分な注意をすること。

殺菌力は強いものの、効果がなくなりやすいため、十分な量を頻回に使用することが望ましい。噴霧して空間除菌も可能だが、紫外線により効果がなくなるので、長時間の作用は期待できない。

作り方 ( 400ppm )

  • ハイター(衣類用) 10mL
  • 炭酸水 200mL
  • 水道水 約1300mL

 

  1. 良く洗った容器にハイターを10mL入れる。
  2. 水道水を200-500mL加えて混合。
  3. 炭酸水の炭酸が抜けないよう静かに混合する。
  4. 水道水を加えて1500mLにする。
  5. pHが7以下(通常pH5-6程度になる)を確認する。
  6. 良く振って過剰の炭酸を除去。
  7. 遮光した良く洗浄したスプレー容器に移して使用する。

作成上の注意

  • キッチンハイターでも作成可能だが、界面活性剤が入っている為、乾燥後に残りやすい。
  • 次亜塩素酸ナトリウムは強アルカリなので、目などに入らないように注意。
  • 塩素ガスの発生の危険があるため、換気のよいところで行うこと。
  • 炭酸水は市販の開けたてのもので120mL、安全性を考慮して多めの量で作成。開封後しばらく経っているものは、炭酸水が余計に必要となる。炭酸の溶解量が一定でないため、炭酸水を多くし、弱酸性になるように混ぜる。
  • 国は、この方法で作られた次亜塩素酸水は食品添加物としての「殺菌料」とは認めてないので、「除菌」「殺菌」などは文言に使用できない。なお、この方法で作成した次亜塩素酸水の販売は認められていない。
  • 振って炭酸を除去しなくても使用できるが、スプレーボトルからの噴き出しを防ぐ為に行う方が無難。

使用方法

  • 手洗い後、手に直接まんべんなく吹きかける。
  • ものに直接吹きかけて、拭く。
  • マスクにこまめに噴霧する。
  • 10倍程度に薄めて、超音波加湿機で噴霧する。

使用上の注意

  • 有機物に触れる、紫外線に当たる、高温になる、この3つの条件で分解するため、良く洗ったスプレーボトルに入れ、遮光して使用する。
  • 冷暗所保存のため、冷蔵庫での保存が理想だが、誤飲の危険を減らすため飲料用の容器(ペットボトルなど)の使用は避ける。
  • 使用する際は、直接噴霧して使用する。タオルなどにしみこませての使用は効果が落ちる。
  • 残留物として、塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどがあり、金属がさびやすくなるため、使用後速やかに拭き取るか、金属への使用は避けること。
  • 使用時に反応臭(プールの塩素臭)がするが、すぐ消える。使用時にこの臭いがしないものは、効果が落ちると思われる。