ケナログ口腔用軟膏ってないの?

「オルテクサー口腔用軟膏」の処方があり、ケナログと同じじゃなかったっけ?と調べるとケナログ口腔用軟膏は薬価収載がなくなって、販売中止になっていました。2018年にはなくなってます。薬価収載からもなくなっているぐらいですし。

 

ケナログ口腔用軟膏 0.1% ケナログ A 口腔用軟膏 販売中止のご案内

http://file.bmshealthcare.jp/bmshealthcare/pdf/info/News_KL1711.pdf

 

アフタゾロン口腔用軟膏は「デキサメタゾン口腔用軟膏」のほうで使用していて、在庫あったんだけどな。

 

オルテクサー口腔用軟膏の適応
慢性剥離性歯肉炎、びらん又は潰瘍を伴う難治性口内炎及び舌炎。

 

デキサメタゾン口腔用軟膏の適応
びらん又は潰瘍を伴う難治性口内炎又は舌炎

 

デキサメタゾンのほうには慢性剥離性歯肉炎の適応がないので、注意が必要そう。

次亜塩素酸水

次亜塩素酸水

アルコールの入手が困難であるため、安価な消毒剤を使用したい。 アルコールと並んで、政府推奨の次亜塩素酸ナトリウム水溶液は殺菌作用が強く、物への消毒に推奨されているが、アルカリ性のため、手指に使用できず、漂白作用があるため、服へ付着しないよう注意が必要である。

次亜塩素酸の殺菌作用を利用し、手指に使用でき、漂白作用がなく、手指消毒薬を安価に作成する方法である。本来は、食塩水や希塩酸水を電気分解して作成するが、作成難度が上がる為、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を中和して作成する。この方法は、強アルカリ性のハイターを使うこと、塩素ガス発生の危険がある為、作成には十分な注意をすること。

殺菌力は強いものの、効果がなくなりやすいため、十分な量を頻回に使用することが望ましい。噴霧して空間除菌も可能だが、紫外線により効果がなくなるので、長時間の作用は期待できない。

作り方 ( 400ppm )

  • ハイター(衣類用) 10mL
  • 炭酸水 200mL
  • 水道水 約1300mL

 

  1. 良く洗った容器にハイターを10mL入れる。
  2. 水道水を200-500mL加えて混合。
  3. 炭酸水の炭酸が抜けないよう静かに混合する。
  4. 水道水を加えて1500mLにする。
  5. pHが7以下(通常pH5-6程度になる)を確認する。
  6. 良く振って過剰の炭酸を除去。
  7. 遮光した良く洗浄したスプレー容器に移して使用する。

作成上の注意

  • キッチンハイターでも作成可能だが、界面活性剤が入っている為、乾燥後に残りやすい。
  • 次亜塩素酸ナトリウムは強アルカリなので、目などに入らないように注意。
  • 塩素ガスの発生の危険があるため、換気のよいところで行うこと。
  • 炭酸水は市販の開けたてのもので120mL、安全性を考慮して多めの量で作成。開封後しばらく経っているものは、炭酸水が余計に必要となる。炭酸の溶解量が一定でないため、炭酸水を多くし、弱酸性になるように混ぜる。
  • 国は、この方法で作られた次亜塩素酸水は食品添加物としての「殺菌料」とは認めてないので、「除菌」「殺菌」などは文言に使用できない。なお、この方法で作成した次亜塩素酸水の販売は認められていない。
  • 振って炭酸を除去しなくても使用できるが、スプレーボトルからの噴き出しを防ぐ為に行う方が無難。

使用方法

  • 手洗い後、手に直接まんべんなく吹きかける。
  • ものに直接吹きかけて、拭く。
  • マスクにこまめに噴霧する。
  • 10倍程度に薄めて、超音波加湿機で噴霧する。

使用上の注意

  • 有機物に触れる、紫外線に当たる、高温になる、この3つの条件で分解するため、良く洗ったスプレーボトルに入れ、遮光して使用する。
  • 冷暗所保存のため、冷蔵庫での保存が理想だが、誤飲の危険を減らすため飲料用の容器(ペットボトルなど)の使用は避ける。
  • 使用する際は、直接噴霧して使用する。タオルなどにしみこませての使用は効果が落ちる。
  • 残留物として、塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどがあり、金属がさびやすくなるため、使用後速やかに拭き取るか、金属への使用は避けること。
  • 使用時に反応臭(プールの塩素臭)がするが、すぐ消える。使用時にこの臭いがしないものは、効果が落ちると思われる。

熱性けいれん時の対応

薬局内で、子どもが熱性けいれんになると、慌ててしまいます。正しい対応を知っておくと、落ち着いて対応できます。

保育園・幼稚園におけるけいれん対応マニュアル
http://www.city.fukuoka.med.or.jp/outline/books/keirentaiou.pdf

直ちに周囲に知らせて応援を呼び、広いスペースで、床に直接寝かせます。そして、衣服を緩め(首周りはとくに)、吐物で誤嚥しないように、顔が横を向くように体全体を横に向けます。 加えて、気道が確保できるように頭を後ろに少しそらせます。 この状態で観察を行い、5分間以上つづくときは救急車を呼びます。

薬局で対応する場合は、待合室で熱性けいれんのような発作が起きた時には、時間を確認、衣服をゆるめ、そっと横に寝かせて、横向きにして気道を確保しておさまるのを待つ。呼吸を確認して、発作がおさまるまでの時間を確認。5分以上続くときは病院に連絡がよいようです。

今回は、母親が対応を知っていて、子どもを横にして、発作の状況を動画で撮影して、落ち着くまで見守っていました。発作が起きて3分ほどで落ち着いたんですが、念のためと病院で再度みてもらうことになりました。

 

熱性けいれんが初めてだと、慌ててしまっておちついて対応できないことが有ります。いざという時の為に、頭の片隅に入れておこうと思います。

アスピリン喘息患者への 外用薬使用

ロキソニンテープで過去に喘息を起こされた患者さんへの、ロキソニンテープの処方がありました。

ロキソニンテープの「禁忌」は
1.本剤の成分に過敏症の既往歴のある患者
2.アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘 息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[喘息発作を 誘発することがある。]

ということで、禁忌になります。他の鎮痛外用剤も使えないと思っていたので、中止になるかと思いましたが、MS冷シップへ変更になりました。MS冷シップは「本剤に対して過敏症の既往歴のある患者」ということで、アスピリン喘息は禁忌ではありません。

Q&Aよくある質問と回答 (詳細) - 医療関係者向け 医療用医薬品・医療機器情報サイト - 大鵬薬品工業株式会社

MS冷シップのサリチル酸メチルはCOX1阻害作用が少なく、アスピリン喘息の方も利用できるとのことです。

飲み薬ではアセトアミノフェンが使われますが、他のNSAIDsより起きにくいというだけで、量を多く服用すると、喘息を発症する場合があります。(一応、禁忌です。)

抗アレルギー点眼薬

ザジテン(720.2/瓶)
1日4回
点眼間隔5分
ベンザルコニウム塩化物によりソフトコンタクトレンズを変色させることがあるので、ソフトコンタクトレンズを装用している場合は、点眼前にレンズを外し、点眼15分以上経過後に再装用すること。
小児記載なし。(市販のザジテンAL点眼液は1歳未満は使用しないでくださいとの記載あり)
ザジテン点眼液UD 0.05%:
本剤は「アレルギー性結膜炎」患者のうち、「塩化ベンザルコニウムに対して過敏症の患者又はその疑いのある患者」に保険給付が限定される。

 


リボスチン(141.7/mL(708.5/瓶))
1日4回
点眼間隔5分
本剤はベンザルコニウム塩化物を含有するため、含水性ソフトコンタクトレンズ装用時の点眼は避けること。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児に対する安全性は確立していない

 


インタール(704.5/瓶)
1日4回
保存剤としてベンザルコニウム塩化物を含有している。pHが低く、刺激が強い。
小児記載なし。
インタール点眼液 UD2%:
本剤は「春季カタル、アレルギー性結膜炎」患者のうち、「ベンザルコニウム塩化物に過敏症の患者又はその疑いのある患者」に保険給付が限定される。

 


パタノール(197.5/mL(987.5/瓶))
1日4回
点眼間隔5分
本剤に含まれているベンザルコニウム塩化物は、ソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、点眼時はコンタクトレンズをはずし、10分以上経過後装用すること
低出生体重児、新生児、乳児に対する安全性は確立していない

 


アレジオン(382.7/mL(1913.5/瓶))
1日4回(1回1滴)
点眼間隔5分以上
リン酸水素ナトリウム水和物、ホウ酸のため、コンタクトレンズに対する記載なし。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児に対する安全性は確立していない

 

ソフトコンタクト使用時に使えるのはアレジオン点眼のみ。UD点眼はベンザルコニウム塩化物が入っていないのでコンタクトレンズ装用時も利用できそうだが、保険適応が過敏症またはその恐れのある患者に限定されるため、保険が通らない可能性があり、注意が必要。

SGLT-2 阻害薬 まとめ

スーグラ(イプラグリフロジン)
アステラス製薬、寿製薬、MSD

 

フォシーガ(ダパグリフロジン)
ブリストル・マイヤーズ、アストラゼネカ小野薬品工業

 

ルセフィ(ルセオグリフロジン)
大正富山医薬品、大正製薬ノバルティスファーマ

 

デベルザ、アプルウェイ(トホグリフロジン)
興和、サノフィ

 

カナグル(カナグリフロジン)
田辺三菱第一三共

 

(エンパグリフロジン)
イーライリリー、ベーリンガーインゲルハイム

 

徐々にデータが出てきつつあります。効果としては、デベルザ・アプルウェイ、スーグラが良好そう。カナグルもそのあたりかなというところ。フォシーガ、ルセフィはHbA1cの下がりが悪く、特にある程度コントロールできているような患者さん(HbA1c7%台や8%台)で効果が悪いため、薬価を考えると薦めにくいとDr.との話。

 

あと、皮疹が出ているのがスーグラ、フォシーガ、ルセフィの三種。デベルザ、アプルウェイは出てなくて、カナグルも海外データからすると出ない可能性が高い。理由ははっきりしないが、肝臓に負担がかかるものは出やすいよう?とMRさんの談。

 

14日制限もあるので、本格的には使っていないけど、先行のスーグラ、効果のアプルウェイ、海外からのカナグルあたりで14日制限が切れるぐらいにはある程度はっきりしてそう。

振戦とβブロッカー

震えがある患者さんにメインテートが出ていた。

震えにはβブロッカーが有効なんだけど、メインテートは振戦の適応がないことを伝えた。なお、震えにはβ2受容体のブロックが関与しているため、メインテートでは効果が期待できないのでそれも伝えた。ドクターは、この患者さんバセドウがあり、脈拍も高いためそれを下げる目的で、メインテートを使ったとのこと(多分、高血圧の疾患名ついてると思う)。その目的なら有効なので保険上は大丈夫。ただし、震えは止まるかな-と思っている。

ちなみに、振戦の適応が有るのは?って聞かれたので「アロチノロールだけです。」っていったら、だよね。って答えだった。

 

このアロチノロール、昔はアルマールっていう名前だったんだけど、アマリールとの取り違えなどから、名称変更して、アロチノロール塩酸塩錠「DSP」になったんだよね。うちではあんまり出ないので、噛みそうだったわ。

アルマールとアマリール、アルマールのほうが古いんだけど、アマリールのほうがうちは名前変えないよって言うから、しょうがなくアルマールのほうが変えたんだよね。酷いよね。